AWS CLI(コマンドラインインターフェース)は、AWSの各種サービスをコマンドラインから管理するためのツールです。AWS CLIを使うと、AWSマネジメントコンソールで行う操作を自動化したり、スクリプトを用いて効率的に管理することが可能です。ここでは、AWS CLIのインストール手順を詳しく解説します。
1. AWS CLIのインストール
a. Windowsの場合
- インストーラのダウンロード:
- AWS CLIの公式ページから、Windows用のインストーラをダウンロードします。
- インストーラを実行:
- ダウンロードしたインストーラを実行し、画面の指示に従ってインストールを進めます。
- パスの確認:
- インストールが完了すると、コマンドプロンプトまたはPowerShellを開き、次のコマンドを実行してAWS CLIが正常にインストールされているか確認します。
aws --version
- 正常にインストールされていれば、バージョン情報が表示されます。
b. macOSの場合
- Homebrewのインストール(未インストールの場合):
- Homebrewがインストールされていない場合は、次のコマンドを実行してインストールします。
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
- AWS CLIのインストール:
- 次のコマンドを実行してAWS CLIをインストールします。
brew install awscli
- インストール確認:
- インストールが完了したら、次のコマンドで確認します。
aws --version
- バージョン情報が表示されればインストールは成功です。
c. Linuxの場合
- インストールに必要なパッケージを準備:
- 次のコマンドで必要なパッケージをインストールします。
sudo apt-get update sudo apt-get install unzip
- AWS CLIのダウンロード:
- 最新バージョンのAWS CLIを公式サイトからダウンロードします。
curl "https://awscli.amazonaws.com/awscli-exe-linux-x86_64.zip" -o "awscliv2.zip"
- ダウンロードしたファイルを解凍:
unzip awscliv2.zip
- インストールの実行:
sudo ./aws/install
- インストール確認:
- 次のコマンドでインストールを確認します。
aws --version
- バージョン情報が表示されれば成功です。
2. AWS CLIの設定
AWS CLIをインストールしたら、次にAWSアカウントとの接続を設定します。
- AWS CLIの設定:
- 次のコマンドを実行して、アクセスキー、シークレットキー、リージョン、出力形式を設定します。
aws configure
- コマンド実行後、以下の情報を順番に入力します。
- AWS Access Key ID: AWSコンソールで発行されたアクセスキーIDを入力します。
- AWS Secret Access Key: シークレットアクセスキーを入力します。
- Default region name: 使用するデフォルトのリージョンを指定します(例:
us-west-2
)。 - Default output format: デフォルトの出力形式を指定します(通常は
json
)。
- 設定の確認:
- 設定内容は、
~/.aws/credentials
(認証情報)と~/.aws/config
(設定)に保存されます。これらのファイルを確認することで、設定が正しく行われたか確認できます。
- 設定内容は、
3. AWS CLIの利用例
AWS CLIを利用して、例えばS3バケットの一覧を取得するコマンドは次の通りです。
aws s3 ls
このコマンドを実行すると、現在のアカウントに紐付いたすべてのS3バケットが表示されます。
まとめ
AWS CLIは、AWSリソースを効率的に管理するための強力なツールです。インストール手順はOSによって若干異なりますが、いずれも簡単に導入できます。設定を済ませたら、様々なAWSサービスに対する操作をコマンドラインから実行できるようになります。