Gitを使ったバージョン管理において、ローカルリポジトリだけでなく、リモートリポジトリを活用することは非常に重要です。リモートリポジトリを使用することで、他の開発者と協力して同じプロジェクトで作業したり、リモートでデータをバックアップしたりすることが可能になります。この記事では、GitHubを使ってリモートリポジトリを作成し、ローカルリポジトリと連携する手順を解説します。
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リモートリポジトリとは?
リモートリポジトリは、インターネット上に存在するGitリポジトリです。GitHubやGitLab、Bitbucketなどのプラットフォーム上にリポジトリを作成し、チームで共有することができます。リモートリポジトリを利用することで、コードをクラウド上に保存し、チームメンバーとリアルタイムで同期しながら開発を進めることができます。
GitHubアカウントの作成
まず、GitHubでリモートリポジトリを利用するために、アカウントを作成する必要があります。以下の手順に従って、GitHubのアカウントを作成しましょう。
- GitHub公式サイトにアクセス。
- サインアップボタンをクリックし、必要な情報(ユーザー名、メールアドレス、パスワード)を入力してアカウントを作成します。
アカウントが作成できたら、次にリモートリポジトリの作成に進みます。
GitHubでリモートリポジトリを作成する
1. 新しいリポジトリを作成
GitHubにログインしたら、以下の手順で新しいリポジトリを作成します。
- 画面右上の「+」ボタンをクリックし、「New repository」を選択します。
- リポジトリ名を入力します(例:
my_project
)。 - 「Public」または「Private」を選択し、リポジトリの公開範囲を設定します。
- 必要であれば、
README
ファイルを追加したり、.gitignore
を設定します。 - 「Create repository」ボタンをクリックします。
これで、GitHub上に新しいリポジトリが作成されました。次は、このリモートリポジトリとローカルリポジトリを連携させる方法を紹介します。
リポジトリを操作するためにGithubにサインインする必要があります。VSCodeなどのエディタとGithubを連携しておくと楽です。

ローカルリポジトリとリモートリポジトリを連携させたい方は①へ、リモートリポジトリをローカル環境に取得したい方は②へ、進んでください。
①ローカルリポジトリとリモートリポジトリを連携する
1. リモートリポジトリのURLを取得する
GitHub上で作成したリポジトリのページに移動し、HTTPS
またはSSH
のクローンURLをコピーします。URLは、リポジトリページの「Code」ボタンをクリックすると表示されます。
2. リモートリポジトリをローカルリポジトリに追加する
次に、ターミナル(またはGit Bash)を開き、ローカルリポジトリとリモートリポジトリを連携させます。以下のコマンドを使用して、リモートリポジトリをローカルリポジトリに追加します。
git remote add origin <リモートリポジトリのURL>
<リモートリポジトリのURL>
部分には、先ほどGitHubからコピーしたリポジトリのURLを貼り付けてください。このコマンドを実行することで、origin
という名前でリモートリポジトリがローカルリポジトリに追加されます。
3. リモートリポジトリにプッシュする
ローカルリポジトリの変更をリモートリポジトリに反映させるために、以下のコマンドでファイルをプッシュ(送信)します。
git push -u origin main
初回は、-u
オプションを付けてorigin
とmain
ブランチを関連付けます。これにより、今後はgit push
だけで変更をリモートリポジトリに反映できるようになります。
4. 状態を確認する
正しくプッシュできたかを確認するには、GitHubのリポジトリページを再読み込みします。プッシュしたファイルやコミットメッセージが表示されていれば、連携は成功です。
②クローンしてリモートリポジトリをローカルに取得する
ここではリモートリポジトリの内容を自分のPCに取得する方法について説明します。GitHub上に存在するリモートリポジトリをローカル環境にコピーする操作は、クローンと呼ばれます。
1. リモートリポジトリのURLをコピーする
リモートリポジトリのページにアクセスし、「Code」ボタンをクリックして、HTTPSまたはSSHのURLをコピーします。

2. リポジトリをクローンする
ターミナルを開いて、以下のコマンドを実行してリポジトリをクローンします。
git clone <リモートリポジトリのURL>
このコマンドを実行すると、リモートリポジトリの内容がローカルにコピーされ、開発環境が整います。
リモートリポジトリとの基本操作
リモートリポジトリと連携する基本的な操作として、以下のコマンドを覚えておくと便利です。
1. git pull
リモートリポジトリから最新の変更を取得し、ローカルリポジトリに反映するためには、git pull
コマンドを使います。リモートリポジトリの内容が更新されている場合、このコマンドで最新のコードをローカルに取り込みます。
git pull origin main
2. git fetch
git fetch
はリモートリポジトリから最新の変更をダウンロードするだけで、自動的にローカルリポジトリに統合しません。内容を確認してから手動で統合したい場合に使用します。
git fetch origin
3. git push
git push
コマンドは、ローカルリポジトリの変更をリモートリポジトリに反映させるために使用します。すでにリモートリポジトリとローカルリポジトリを連携している場合、以下のコマンドでプッシュが可能です。
git push
まとめ
今回は、GitHubでリモートリポジトリを作成し、ローカルリポジトリと連携する方法を紹介しました。Gitを使ってリモートリポジトリを活用することで、チームでの共同開発や、クラウド上でのバージョン管理が容易になります。GitHubを使いこなすことで、開発の効率化と円滑なチームコラボレーションが実現できます。