GitHubの操作を効率化できるツールとして注目されている GitHub CLI(gh)。
Windowsに加えて、WSL2(Windows Subsystem for Linux 2)環境でも使いたいというニーズが急増しています。
この記事では、WindowsおよびWSL2両方にGitHub CLIを導入する方法を、それぞれの特性と注意点を交えながら詳しく解説します。
[目次を開く]
GitHub CLI の魅力
GitHub CLIを使えば、以下のような操作がコマンド一発で実行できます。
- プルリクエストの作成と確認
- イシュー管理
- Actions の確認とトリガー
- リポジトリの作成・クローン など
ターミナル上で全て完結するので、開発の集中力を維持したままGitHub操作が可能になります。
1. Windows(ホスト環境)へのインストール
手順①:インストーラーの入手
以下のGitHub CLI公式ページから .msi
インストーラーをダウンロードします:
手順②:インストール
ダウンロードしたインストーラーを実行し、「Next」をクリックして進むだけで完了します。
完了後、コマンドプロンプトまたはPowerShellで以下を入力:
gh --version
バージョンが表示されれば成功です。
手順③:GitHubアカウントと連携
gh auth login
GitHub.comとブラウザログインを選ぶのがスムーズです。HTTPSではなくSSHを選択した場合はSSH認証になります。

Authenticate Git with your GitHub credentials?
上記のように、GitHub の資格情報を使用して Git を認証しますか?と聞かれるのでYesと答えてください。
すると下記のようにHow would you like to authenticate GitHub CLI? と聞かれるのでLogin with a web browserを選択してください。

あとは画面の指示に従ってブラウザ認証してください。成功すると下のような画面になります。

2. WSL2環境へのインストール(Ubuntuを例に解説)
WSL2内で開発を完結させている方にとって、CLIをLinux側でも使えるのは非常に便利です。
手順①:リポジトリの追加とパッケージ更新
type -p curl >/dev/null || sudo apt install curl -y
curl -fsSL https://cli.github.com/packages/githubcli-archive-keyring.gpg | sudo dd of=/usr/share/keyrings/githubcli-archive-keyring.gpg
sudo chmod go+r /usr/share/keyrings/githubcli-archive-keyring.gpg
echo "deb [arch=$(dpkg --print-architecture) signed-by=/usr/share/keyrings/githubcli-archive-keyring.gpg] https://cli.github.com/packages stable main" | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/github-cli.list > /dev/null
sudo apt update
手順②:GitHub CLIのインストール
sudo apt install gh -y
手順③:インストール確認
gh --version
WSL内でも問題なくバージョンが表示されればインストール成功です。
3. 認証はWindowsとWSLで別々に必要?
はい、WindowsとWSL2は別プロファイルとして認識されるため、それぞれで gh auth login
を実行する必要があります。
両環境で同一のGitHubアカウントを使うこともできますが、必要に応じて用途を分けるのも一つの手です。
4. 補足:gh
のコマンド補完を有効にする(WSL)
BashやZshを使っている場合、以下のように補完設定もできます。
gh completion -s bash >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
Zshの場合は .zshrc
に同様の設定を追加してください。
まとめ
GitHub CLIは、WindowsでもWSL2でも快適に使えるツールです。
普段WindowsでGUI操作をしていた方も、CLIを導入することで作業効率が大幅に向上します。
特にWSL2と組み合わせることで、Linux上の開発環境を保ちながら、GitHub連携もコマンド一発。
本記事を参考に、ぜひご自身の開発環境にも導入してみてください。