今回は、AI駆動開発の主役として注目される3大ツール「Devin」「Claude Code」「Codex CLI」を2026年3月時点の最新情報で徹底比較します。それぞれの特徴・料金・向いている用途を整理しましたので、ツール選びの参考にしていただければと思います。
※本記事の内容は記事公開日時点の情報である点にご注意ください。
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AI駆動開発ツールの現在地
2024〜2026年にかけて、コーディングを支援するAIツールは「補完」から「自律開発」へと急速に進化しました。GitHub CopilotのようなコードSuggestionツールが先行しましたが、現在は「エージェント型」と呼ばれる、タスクを自律的に完結できるAIが台頭しています。
その代表格が以下の3ツールです。
- Devin:完全自律型AIエンジニア(Cognition Labs)
- Claude Code:ターミナルベースのAIコーディングエージェント(Anthropic)
- Codex CLI:OpenAIのCodexエコシステムのCLIツール(OpenAI)
この3つは「AIがコードを書く」という点では共通していますが、思想・料金・得意領域がかなり異なります。それぞれを詳しく見ていきましょう。
Devin(Devin 2.0)
概要
Devinは、Cognition Labsが開発した完全自律型のAIソフトウェアエンジニアです。2024年のリリース時から大きな話題を呼び、2025年4月にDevin 2.0へとアップデートされました。
他のコーディングAIと最も異なる点は、人間の開発者のように「要件定義〜実装〜テスト〜デプロイ」までを一貫して自律的にこなせるという点です。Slackでメンションするだけで作業を開始し、完了したらPRを作成して通知してくれます。
主な機能
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| Devin IDE | ブラウザ上でDevinの作業をリアルタイム確認・介入が可能 |
| マルチエージェント | 複数エージェントを同時稼働させ、タスクを並列処理 |
| インタラクティブプランナー | 複雑なタスクを事前に分解・計画してから着手 |
| Devin Search + Deep Mode | コードベースを構造的に探索 |
| Devin Wiki | ドキュメントを自動生成 |
| Slack連携 | Slackから自然言語でDevinに指示を出せる |
料金プラン
| プラン | 月額 | ACU単価 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Coreプラン | $20〜(従量課金) | $2.25/ACU | Devin IDEのみ。Slack連携不可 |
| Teamプラン | $500 | $2.00/ACU | 250ACU込み。Slack・API連携対応 |
| Enterprise | 要問い合わせ | カスタム | VPC・SSO対応、専任サポート付き |
ACU(Agent Compute Unit)= Devinの作業単位。1ACU ≒ 15分の作業時間。
2025年4月のDevin 2.0アップデートで、それまで月額$500からしか利用できなかったところ、$20からの従量課金制(Coreプラン)が導入され、個人開発者にも試しやすくなりました。
向いている用途
- 大規模リファクタリングやレガシーコードの整理
- チームに「もう一人のエンジニア」を追加したい場合
- 繰り返しの多いルーティン実装(管理画面、テストケース作成など)
- Slackから自然に開発指示を出したい場合
Claude Code
概要
Claude Codeは、Anthropicが提供するターミナルベースのAIコーディングエージェントです。CLIツールとして開発者のローカル環境に統合し、ファイル操作・コード生成・Git操作・テスト実行などを自然言語で指示できます。
2026年に入ってから更新頻度が格段に上がっており、毎週のようにGitHub Releasesで新機能が投入されています。2026年2月にはOpus 4.6モデルの追加とAgent Teamsプレビューが開始され、2026年3月には /loop コマンド追加とデフォルトeffort設定の変更など、エージェント機能の強化が続いています。
主な機能
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| Skills(スキル) | SKILL.mdでClaude Codeの動作をカスタマイズ。チームで共有可能 |
| Agent Teams | 複数のClaudeエージェントを並列実行(Opus 4.6対応) |
| Compaction | コンテキストウィンドウが満杯になると自動圧縮。長時間セッションに対応 |
| MCPコネクタ | Notion・Google Drive・Slackなど外部サービスとツール連携 |
| Hooks | PreToolUse・PostToolUseなどのフックでセキュリティやワークフローを制御 |
| /loop コマンド | 繰り返しタスクを継続実行(2026年3月追加) |
料金プラン
| プラン | 月額 | Claude Code利用可否 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Free | 無料 | ❌ | Claude Codeは利用不可 |
| Pro | $20 | ✅(Sonnet 4.6デフォルト) | 週40〜80時間のSonnet利用目安 |
| Max 5x | $100 | ✅ | Proの5倍の利用枠 |
| Max 20x | $200 | ✅ | Proの20倍。Opus 4.6デフォルト |
| Team / Enterprise | 要問い合わせ | ✅(Premiumシート) | チーム管理・セキュリティ機能付き |
| API(従量課金) | — | ✅ | 開発者1人あたり平均$6/日が目安 |
2026年4月1日より、日本での利用に消費税(JCT)10%が加算される予定です。
向いている用途
- 毎日ターミナルで開発している個人エンジニア・チーム
- kintone開発やDX自動化など、繰り返し処理が多い業務
- MCPを使って社内ツール(Notion・Google Drive等)と連携した自動化
- セキュリティを重視した社内環境での利用(Hooksによる制御が可能)
Codex CLI
概要
OpenAIのCodexは、当初GitHubコパイロットを支えたコード補完モデルでしたが、現在はクラウド型AIコーディングエージェントとしてフルリニューアルされています。CLI・IDE拡張・クラウド・macOS/Windowsアプリと複数の提供形態があります。
2026年2月には最新モデルGPT-5.3-Codexが登場。これはGPT-5.2-Codexのコーディング性能とGPT-5.2の推論能力を統合したモデルで、自身のデバッグにも貢献した「自己開発型AI」として注目されています。2026年3月にはmacOSアプリ・Windowsアプリが相次いでリリースされ、エコシステムが一気に拡張しました。
提供形態
| 形態 | 特徴 |
|---|---|
| Codex CLI | ターミナル上でローカル実行。軽量・高速 |
| IDE拡張機能 | VS Code・Cursorなどに統合 |
| Codex Cloud | バックグラウンドでクラウド実行。大規模タスク向け |
| Codex アプリ | 複数エージェントを並行管理できるデスクトップアプリ(mac/Win対応) |
料金プラン
| プラン | 月額 | Codex利用 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Free/Go | 無料 | ✅(期間限定) | 期間限定で試用可能 |
| Plus | $20 | ✅ | 期間限定2倍レート。個人開発者向け |
| Pro | $200 | ✅ | 上位モデル・機能フルアクセス |
| Business | $30/ユーザー | ✅ | チーム管理・データ非学習保証 |
| Enterprise | 個別見積 | ✅ | SSO・監査ログ・RBAC対応 |
利用枠を超えた場合はクレジット追加購入で継続利用可能。ローカルタスクは平均約7クレジット/メッセージ。
向いている用途
- ChatGPTを普段から使っていて、そのままコーディング機能に拡張したい場合
- IDE(VS Code・Cursor)に自然に統合したい場合
- GitHub連携でPRレビューを自動化したい場合
- 大規模並列開発(Codexアプリでマルチエージェント管理)
3ツール徹底比較
機能・思想比較
| 観点 | Devin | Claude Code | Codex CLI |
|---|---|---|---|
| 開発思想 | 完全自律型AIエンジニア | 開発者と協業するターミナルエージェント | ChatGPTエコシステムのコーディング特化機能 |
| 操作方法 | Web UI・Slack | ターミナル(CLI) | ターミナル・IDE・クラウド・アプリ |
| 自律度 | ★★★(最高) | ★★(中)※エージェントモードあり | ★★(中)※クラウド実行あり |
| 開発者関与 | 監督・コードレビュー中心 | コード作業を一緒に進める | タスク定義→バックグラウンド実行 |
| GitHub連携 | ✅(PR自動作成) | ✅(git操作) | ✅(PRレビュー自動化) |
| Slack連携 | ✅(Teamプラン以上) | MCPで連携可 | ❌ネイティブ非対応 |
| セキュリティ制御 | Devin IDEで監視 | Hooks(PreToolUse等)で制御 | サンドボックス+権限昇格確認 |
料金比較(個人利用ベース)
| ツール | 最安プラン | 備考 |
|---|---|---|
| Devin | $20〜(従量課金) | 作業量に応じてACU消費。1時間≒$9 |
| Claude Code | $20/月(Pro) | Claude利用枠内。週40〜80時間目安 |
| Codex CLI | $20/月(Plus) | ChatGPT Plusに含まれる |
3ツールとも個人向けの入口は$20という共通点があります。ただし課金の仕組みが異なるため、使用頻度によってコストが変わります。
ユースケース別おすすめ
| こんな方に | おすすめ |
|---|---|
| 要件を渡して自動でPRまで作ってほしい | Devin |
| ターミナルで日常的に開発。AIと一緒にコードを書きたい | Claude Code |
| ChatGPTを普段使っている。IDEに自然に組み込みたい | Codex CLI |
| kintone・Notion・社内ツールとの連携も自動化したい | Claude Code(MCPで連携) |
| チームで大規模リファクタリングを効率化したい | Devin または Codex Cloud |
| セキュリティ・Hooks制御を重視する企業開発 | Claude Code |
まとめ
3ツールを比較すると、それぞれ明確な差別化があることがわかります。
- Devinは「AIに丸ごと任せる」という自律性が最大の強み。ただしコストは作業量に比例するため、活用シーンの見極めが重要です。
- Claude Codeは開発者との協業に特化。MCPやHooksによる拡張性とセキュリティ制御が優れており、ターミナルに慣れた開発者に最もフィットすると考えています。
- Codex CLIはChatGPTエコシステムとの親和性が高く、IDE統合やクラウドタスク実行など多様な提供形態が魅力です。
2026年現在、AI駆動開発は「ツールを使いこなす力」そのものがエンジニアの競争力になりつつあります。まずは$20からお試しできる各プランで、自分のワークフローに合うものを探してみてはいかがでしょうか。

